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……秘宝……



世界を創った 古き神々の残していった遺産



それは 素晴らしい力のシンボル



秘宝を巡って 多くの者が争い



ある者は秘法を手にし またある者は敗れ去り消えていった



そして今 新たな戦いの物語が始まろうとしている…………




【第1世界】《1》 「……ラウル! ……ラウル!!」 その突然の声に、ラウルは目を覚ました。 「ん……お父さんか、……ナニ?」 ラウルはまだ半分寝ぼけているような感じで問う。 「お父さんは旅に出なければならん。 それでだ、これを預かって……おいラウル! 寝るな!!」 「なんだよ……眠いよ」 一体どうして父はこんな時間に叩き起こしてくれたのだろうか? 「良く聞け! これは誰にも渡してはいかんぞ、いいな?」 父はそういって1つの鏡をラウルに手渡した。 恐ろしいほどに美しい鏡。 そう、それはまるであたかも精霊か何かが宿っているかのような輝きを秘めたモノ。 その名は、『精霊の鏡』―――世界に77個散らばっているという秘法の1つである。 もっとも、ラウルには、それがそんな大層なモノだとは判ってはいなかったが…… 「またどっかいっちゃうの?」 ラウルは父に問う。 父がこのように夜中に何かしら頼んで密かに旅立っていくのは過去に何度もあった。 「ああ。 母さんを頼むぞ」 「ウン……早く帰ってきてね」 「……わかった。 元気でいろよ」 父はそれだけ言うと静かに、かつ素早く窓から外へと出ていった。 「なんでお父さんっていつも窓から出て行くんだろう? これなんだろう……」 ―――時は流れ、ラウルも成長した――― 「母さん、あの……」 「なあに? 言いたいことはハッキリ言いなさい」 「……父さんを探しに行きたいんだ」 ラウルはゆっくりと、だがハッキリと母に告げた。 母は、まるでそれが判っていたかのごとく一息ついて、 「そう……いつかはこの日が来ると思ってましたよ。 お前も冒険好きだからね」 と言った。 事実、ラウルが村の外の森で冒険ごっこをしてジャガーやあしながぐも達に襲われていたのが、1度や2度では無かった。 「でも、母さんの事も心配なんだ。 一人っきりで大丈夫かい?」 「お前に心配されるほど老いぼれちゃいませんよ。 ……いってきなさい」 「ウン……」 「母さんは元気だって、お父さんにも伝えてちょうだい」 「ウン……」 母の優しさが、心遣いが嬉しかった。 そして逆に、辛かった。 母がそれだけ寂しさを押し隠しているのが判ったから……。 「さあ、早くいきなさい!」 躊躇しているのがわかったのか、母はラウルを一喝するように旅立ちを促した。 「母さん、オレ……」 「それから、先生にもご挨拶していくのよ」 「ウン……母さん、きっと父さんと一緒に帰ってくるからね」 ラウルはやっとのことで涙をこらえつつ、それだけ言うと、家を出ていった。 「そうか、行くのか……」 村で唯一の学校。 つい昨日までラウルが通っていた場所でもある。 「それならば話しておこう。 世界は古き神々がお造りになられた」 「ええ」 「その遺産は、多くの秘宝として世界中に散らばっている」 「…………」 「お前が幼い頃、父上から預かったものはその1つなのだ」 そう、先生は知っていた。 ラウルが父より預かりし鏡が、世界に散らばりし秘宝の1つであるという事を。 「77個集めると、女神の像になるらしい」 「これが……」 ラウルは鏡をまじまじと見つめた。 あれから年月が経ったとはいえ、未だにその鏡の輝きが色褪せる事は無い。 これが世界に77個あるという秘宝の1つであるという。 「秘宝はそれぞれパワーを持っている。 そのチカラを使って、自らを新しい神と名乗っている者さえいる」 では、父は何故このようなモノを持っていたのか。 そして、何故これをラウルに託したのか。 「何故そんなものを父が……」 「父上は女神の像を集めておられたのだ。 秘宝を悪用しようとする者に渡さない為に」 「父は、正義の味方だったんですね……」 「……まあそんなところだ。 父上を探すなら、秘宝を頼りにするとよいだろう」 「ハイ!」 先生は、ラウルが持っている鏡に目をやる。 「お前が持っている秘宝『精霊の鏡』は同じ世界にある秘宝の数を教えてくれる力がある。 それをうまく使え!」 「ありがとうございます。 秘宝のことも、色々調べてみます」 「うむ。 まず、北の洞窟を抜けて町までいくと良いだろう」 「ハイ! いってきます!!」 ラウルは先生に深く一礼すると、学校を出た。 玄関を出てから、ラウルは校舎に向き直った。 今まで自分の生活の一部であった所。 さまざまな思い出があった。 楽しかった事。 嬉しかった事。 悲しかった事。 悔しかった事。 そのどれもが大切な思い出に思えた。 『……行ってきます』 ラウルは校舎に向かって深く一礼すると、踵を返した。 「……あれから、もう18年になるのか……」 ラウルが出て行った後の教室に、1人残った先生は、ポツリと呟いた。 私が彼と出会ったのは北の洞窟だった……。 「お〜い!! 居たら返事をしてくれぇ〜っ!!!」 その日、先生は普段からやんちゃで親御さんや先生を困らせてばかりいた生徒を探しに、北の洞窟まで行っていた。 その子はいつも授業を抜け出して遊びに行ったり、村の外へ密かに抜け出したりととにかく手に余るほどのやんちゃ坊主だったのだが、 なんと今日は村の外どころか北の洞窟に行ったのだという。 若者が村の出口付近で一度は呼び止めたらしいのだが、その子は一気に村の外へ向かって走り出してしまったのだという。 流石に危ないだろうと若者も追いかけはしたのだが、洞窟の付近まで追いかけていった際にジャガーと遭遇してしまい、洞窟に入ったのを 最後に見失ってしまったそうだ。 「……洞窟の中はモンスター達も多い。 無事ならいいんだが……」 今は既に夕方。 その子が洞窟に入ってからもう優に3時間が過ぎようとしている。 モンスター達の棲家(すみか)でもある此処に、子供が何の武器も持たずに長時間1人で居るというのは自殺行為に等しい。 流石の先生にも、焦りの色が出始めていた。 「くそっ、おぉ〜〜い!! どこにいるんだぁ〜〜!?」 先生が大声で呼び掛けたとき、洞窟の奥の方から小さく、だが確かに悲鳴が聞こえた。 「!! 今の声は……奥の方かっ!」 ようやく聞こえた手がかりを元に、先生は洞窟の奥へと急いだ。 幾つめかの角を曲がると、すぐ目の前には怯えて座り込んでいる子供と、その子を守るかのように立ちふさがっている成年がいた。 その奥には、この辺りにはいないはずのラムフォリンクスが立ちそびえていた。 「そこの人、危な……」 先生は戦闘態勢に入ろうとしたが、成年はそれを制した。 「大丈夫、もう終わっていますから……」 成年がそう言った瞬間、ラムフォリンクスはゆっくりと後ろへ倒れこんだ。 「月日の流れというのは早いものだな……」 先生は教室の窓から外を見やった。 「これからの道中、辛いことや苦しいことが多々あるだろう……だが、決してくじけるんじゃないぞ、ラウル……」 コンコン と、突然教室の出入り口がノックされた。 「あ、はい! どなたですか?」 そこに立っていたのは、意外な人物だった。 (続く)
【後書き】 うぃ、久々にきました。趣味全開の小説です(ぉ てかこの第一話書くだけでエラク時間喰いました(苦笑) 書き始めたのが9月くらいなんですが、一度思いっきり壁にぶち当たって断念。 んで、再構成した結果こんな第一話になりましたとさ(ぉ しかし毎度毎度こんな容量じゃ終わるまでに何話書く羽目になるんでしょうか?w 次回はせめて第一世界のラストくらいまではいきたいですねw これは一応プロローグですから(と短い事に言い訳をしてみる) ってわけで、次回からは本格的に冒険開始です。 私的解釈で描かれるSa・Ga2−秘宝伝説−、次回を待てっ!w
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